音楽

【音楽】ピアノリサイタル 涼風薫る音のシャワーに行ってきました! (2024.7.28) ~ ”Cool breeze in the shower of sound”report ~

江津山
江津山
ピアニスト北村明日香さんのピアノリサイタル 涼風薫る音のシャワーに行ってきました。会場はレンタルスペース&サロンDOLCEです。

第一部

ショパン 子犬のワルツ
モーツァルト ピアノソナタ第8番
Ⅰ. Allegro con spirito
Ⅱ. Andante con espressione
Ⅲ. RONDEAU Allegro

1曲目のショパン「子犬のワルツ」は誰しもが一度は聴いたことのあるであろう有名曲です。コロコロと素早く美しい旋律はとても優雅で、リサイタルの名前通り流れる音のシャワーがとても心地良かったです。

2曲目はモーツァルトの「ピアノソナタ第8番」です。モーツァルトの音楽は癒しの効果があったり、イメージカラーもパステルピンクと言われるぐらい非常に優しい音楽も作る作曲家です。ショパン、モーツァルトの共通点として上品さ、エレガントさが挙げられますが、それらを感じる理由の一つが音を揺らしたり付け加えられたりする小さい音符の「装飾音符」がよく使われているからと説明されました。

「Ⅰ. Allegro con spirito」は規則的な部分もありつつ、音を鮮やかに扱っている印象がありました。「Ⅱ. Andante con espressione」はコラール(讃美歌)のように声部が重なっており、綺麗でゆったりと落ち着く演奏と音楽でした。

「Ⅲ. RONDEAU Allegro」は低音の厚みのあるパッセージと高音のキラキラ光る可愛らしいところのコントラストが良かったです。切ないメロディーの中にもどこか愛着が湧く感じがあり、純粋な曲だと感じました。

第二部

リスト エステ荘の噴水
ハンガリー狂詩曲 第2番
バラード 第2番

第二部はピアノ曲では屈指の難曲が多い人気の作曲家、フランツ・リストの3曲でした。1曲目は『巡礼の年 第3年』より「エステ荘の噴水」です。繊細な水の動きやゆらぎ、煌めきが感じられるヒーリングにぴったりな楽曲でした。最後は噴水の水が大量に噴き出したり、流れたりするように盛大に終わりました。

「ハンガリー狂詩曲 第2番」はオーケストラでもよく演奏される有名曲ですが、ピアノで聴く超絶技巧や大人っぽさ、迫力はまたオケとは違い非常に良かったです。重めのパッセージや表情が道化のようにガラッと変わったり、美しい表情になったりなど聴いていて面白かったです。

最後は「バラード 第2番」を演奏されました。濁った海の様子や波のうねりから始まり、男性の声や女性の姿がイメージされ、ロミオとジュリエットのようだとも言われているそうです。音のうねりや唸り、魂の叫びのように感じられる部分もあれば、引き込まれるような優しい部分もあり、とても魅力的でした。15分ほどある大曲で圧巻の演奏でした。

アンコールはグリーグの「夏の夕べ」と「からたちの花」、「ふるさと」を演奏されました。夏の暑さを忘れるようなプログラムで構成されたそうで、北村さんの素敵なピアノの音色にとても癒されました。プレゼント企画も用意されており、とても充実したひとときだったと思います。

※ ※写真は、使用の許可を得たものを使用させていただいております。