今回はいくつか抜粋して感想を述べさせていただきます。セットリストは、末尾に記載しています。
<前半>
およげ!たいやきくん
島田さんのピアノソロでした。クラシカルでカデンツァのような冒頭から、のっそりとジャジーに馴染みのあるメロディーを演奏されました。豪華にアドリブたっぷりで、またセンチメンタルに美しい場面もあり聴いていてとても愉快で面白かったです。
バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番 プレリュード
チェロの打越山さんの無伴奏ソロでした。島田さんからクラシックを一曲弾いてほしいとのことだったそうです。CMなどでもよく耳にする海の波のような音型がどんどん展開していき、美しく熱く上り詰めていきました。
<ここから先はアルバムに収録されている曲を演奏されました。>」
INORI
静かでロマンティックで、歌のようにも聴こえました。さやかにきらめく人々の祈りが音に導かれて天に届いていくようなイメージができました。
追憶
この曲は島田さんがチェロ用に作った最初の曲だそうです。高音の粛々としたピアノの伴奏に、中低音のチェロの響きがあたたかかったです。その後の切なく少し物憂げで涙が出そうなメロディーは心を打つものがありました。
Hop&Bloom
爽快でリズミックで、華やかに何かの幕が開けるようなワクワクと期待感がありました。チェロのピッツィカートとポップで軽やかなピアノの場面は感銘さえも感じました。終始楽しく鮮やかでした。
<後半>
後半は「星詠の時計塔」というオリジナルの物語をもとに曲を作られ、組曲として演奏されました。
月と湖
チェロの低音とピアノの高音の素晴らしいマッチの後、抒情的でさりげなさも訴える力もあるメロディーが印象強く響き感動的でした。
アルカディア
ほのかに光るともし火のようなピアノに、チェロの音の雫がゆっくり味わい深く滴る様子が美しかったです。途中のピアノソロは輝かしく煌めいていました。
運命厳かに重厚なチェロの低音のソロからの、粛々とした悲壮感漂う世界観にグッと集中し引き寄せられました。
彼方の光へ
儚く優しいキラキラとこぼれ落ちそうな音と、希望を忘れさせないささやかでも前を向かせてくれるような音楽の進みが非常に良く癒されました。
アンコールは「アメージンググレイス」と「情熱大陸」を演奏されました。
<感想>
アルバム「彼方の光へ」制作記念ツアーとして、アルバム制作の裏話や、曲に込めた思いなども話され、「星詠の時計塔」の冊子を読む時間を設けられるなどアルバムについてとても関心を高められる時間だったと思います。演奏された各楽曲も、様々な情景や心情の描写が鮮明に思い浮かび、終始和やかで素敵なライブだったと思います。
<セットリスト>
およげ!たいやきくん・バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番 プレリュード・INORI・いつか王子様が・追憶・For Reindeer・Hop&Bloom
組曲「星詠の時計塔」より 月と湖、アルカディア、運命、輝きの果てに、彼方の先へ
※ 写真掲載は承諾済
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