芸術文化

【文化】 熊本市現代美術館で開催中の「塔本シスコ展」に行ってきた! (2022年3月訪問)

リナ・大学生
リナ・大学生
熊本市現代美術館で開催されている「塔本シスコ展 シスコ・パラダイス ーかかずにはいられない!人生絵日記―」に行ってきました!
こちらは、2022年2月5日(土)〜4月10日(日)までの開催です。
龍田川
龍田川
塔本シスコさんは、現在の熊本県八代市の出身の1913年生まれの画家です。作品は7章に分けて展示されていました。なお、全ての作品がカメラ撮影OKでした(撮影の際はシャッター音などのマナーにご留意ください。)。
江津山
江津山
展覧会の会場では、それぞれの章に、解説がありました。その解説をもとに、章ごとに紹介させていただきます。

第1章 「私も大きな絵ば描きたかった」-パラダイスへの一歩―

<解説の引用>
・「1966年、画家を目指していた息子の賢一さんが家を出て働き始めると、シスコさんは、賢一さんが家にのこした作品の油絵具を包丁で剃り落とし、その上に自分の作品を描き始めます。」・・(中略)・・『賢一さんに、シスコさんは「私も大きな絵ば描きたかった」と秘めていた思いを伝えました。この言葉と描かれた作品に心を打たれた賢一さんは、その制作の後押しをしようと決意します。こうして、53歳にしてシスコさんの絵を描く生活が始まりました。』


<左の絵が「私が愛する生物たち」>

リナ・大学生
リナ・大学生
「私が愛する生物たち」という絵は、キャンバスを包丁で削って描かれたそうです。金魚や蝶々が生き生きと描かれています!

第2章 「どがんねぇ、よかでしょうが」-熊本から大阪へ―

<解説の引用>
・「1970年の夏、シスコさんは、息子さんと同居するため」・・(中略)・・「大阪府枚方市の一軒家に引っ越します」・・(中略)・・「多彩で奔放な“シスコワールド”へと開花していきます」・・(中略)・・「しかし、順風満帆な日々ばかりではありません。1996年には娘の和子さんが病死します」・・(中略)・・「人生最大の悲しみ」・・(中略)・・『賢一さんは「コスモスを見に行かんね」と連れ出します。それは《枚方総合体育館前のコスモス畑》の制作へと繋がり、描くことによって気力を取り戻していきました。』


<中央の絵が「枚方総合体育館前のコスモス畑」>

リナ・大学生
リナ・大学生
シスコさんがコスモス畑を見て元気を取り戻したのがわかるほど鮮やかな絵ですね!驚くことに、この絵は2週間ほどで書き上げたそうですよ!

第3章 「ムツゴロウが潮に乗って跳んでさるく」ーふるさとの思い出日記ー

<解説の引用>
・「シスコさんは、70歳を過ぎてから、熊本で過ごした子ども時代を振り返って描いた一群の作品を残しています。《五色山の想い出》や《ふるさとの海》などは、自身が見て、感じた大正から昭和初期の故郷の風景を、記憶を丹念にたどりながら描いています。」


<右の絵が「五色山の想い出」>

リナ・大学生
リナ・大学生
「熊本県宇土ノ花園ノ五色山へ原先生と三人で行き びつくりたまげた絵」という絵の説明が絵の中に書いてあってびっくりしました!

第4章 「私にはこがん見えるったい」-あふれるシスコ・パラダイス―

<解説の引用>
・「シスコさんは結婚した頃から、暮らしの中で、植物や小さな生き物を育ててきました。水や餌をあたえ、日々、静かに小さな生命と向き合う姿は、まさにシスコさんの人柄をしのばせるものです。多くの作品に共通して言えることですが、とりわけ植物を描いた作品では、明るく鮮明な色彩があふれています。」


<左の絵が「絵を描く私」>

リナ・大学生
リナ・大学生
明るい色彩に目を奪われますね!個性的な絵で、見ていてとても楽しかったです!

第5章 「また新しかキャンバスを持って来てはいよ」-とまらないシスコ・ワールド―

<解説の引用>
・『シスコさんは、自分の作品を見に来てくれる人たちを喜び、出会いを大切にしました。自身が注目される晴れ舞台でもある展覧会など、楽しいこと、にぎやかなことが大好きでした。近所の人たちに囲まれながらテレビの取材を受ける様子を描いた《NHKがやって来た》には「シスコのおまつり」と裏書きされ、シスコさんの高揚感が伝わって来ます。』


<中央の絵が「NHKがやって来た」>

リナ・大学生
リナ・大学生
「NHKがやって来た」は、注目される事や賑やかな事が大好きなシスコさんの明るい性格がよく表れている絵だなぁと感じました!

第6章 「私は死ぬまで絵ば描きましょうたい」-シスコの月―

<解説の引用>
・「《90才のプレゼント》は、孫たちが選んだ大きな花束と花瓶に力づけられ絵筆を握った、最後の大作です。散ったチューリップまでも描いた人生賛歌のような大輪の花束の左右の端には、亡くなった娘の和子さんを現すシスコさん手作りの人形や、愛猫のミーも描きこまれています。」


<中央の絵が「90才のプレゼント」>

リナ・大学生
リナ・大学生
シスコさんはこのプレゼントに対し「うれしかよおー」と書いていますが、その気持ちが溢れ出るような素晴らしい花束の絵です!

第7章 「シスコは絵を描く事シかデキナイのデ困つた物です」-かかずにはいられない!―

<解説の引用>
・「シスコさんの制作は、平面の世界にとどまるものではありませんでした。シスコさんの描きたいという衝動は、どんなところにも広がっていきました。たとえば、素麺が収められていた木箱、竹筒、木製の引き出し、お酒の空き瓶、しゃもじにまで絵を描きました。」

リナ・大学生
リナ・大学生
日常のあらゆるものをキャンバスにして絵を描くシスコさんの創造力はすごいですね!
龍田川
龍田川
シスコさんの絵は、明るい色彩でリズムがあって賑やかでした!とても楽しい気持ちになる絵がたくさんあっておすすめです!熊本出身でこんな画家がいたのは驚きでした!
江津山
江津山
上・下通りのアーケードの中に展示してあったら、まちが賑やかになりそうですね!
リナ・大学生
リナ・大学生
あと少しで展示期間が終わるので、皆さんもぜひ見に行ってみてくださいね♪

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※ 日程については、この記事を掲載した時点の情報ですので、必ず最新の情報を確認されて、ご対応お願いいたします。

<場所>
会場:熊本市現代美術館
住所:〒860-0845 熊本県熊本市中央区上通町2−3