なるる
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2025年8月16日、くまもと森都心ホールで開催された、Viento Recital 風の饗演 ~ ボストンからようこそ ~ に行ってきました!!
龍田川
龍田川
出演は吉川万里さん(ケーナ・オカリナ)、竹口美紀さん(シンセサイザー・作曲)。ゲストとして、ボストンで活躍中の梶本ひろ子さん(フルート)・Igor Golgerさん(ギター)のユニット【トランスコンチネンタルDuo】が登場。T.V.Pやミニマムズの子どもたちも、歌やダンス、楽器演奏で会場を彩りました。
なるる
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今回は、なるるのレポートになります。

■第1部

<1>
森の命を感じる音色
Vientoのお二人が登場し、1曲目は「息吹」。鳥のさえずりや息づく大地を感じられる曲で、深い森の中にいるような音色が会場を包み込みました。 結成27周年を迎えるお二人。吉川さんが「お客様の来場と温かい拍手のおかげで活動を続けられた。顔の見える場所でコンサートを開ける喜びを教えてもらった」と感謝を伝えられました。

<2>
世界が忘れても、私はあなたを忘れない
2曲目は竹口さん作曲の「あなたを忘れない」。 1963年、大牟田市の炭鉱の地下1600メートルで起きた爆発事故の被害者への思いが込められています。吉川さんは声を震わせながら、「あなたがいて私がいる。その日、その時のこと、あなたのことを世界が忘れても私は忘れない」と語りました。
青い空から見守ってくれているような、優しさとぬくもりを感じる楽曲でした。

<3>
子どもたちが笑える世界に
コロナ禍で、人と会うことも手をつなぐこともできなくなった時期、竹口さんは「こんなに悲しいことはない」と胸を痛めたそうです。子どもたちがのびのびと生きられる環境を作りたいという思いからできた曲である3曲目「ナガネコ」を演奏
軽快な音と、ミニマムズのまっすぐで美しい声が楽しめる1曲完結のミュージカル。飼い主とネコのやり取りがとっても可愛らしかったです。

<4>
平和な未来のために
吉川さんは1995年の阪神・淡路大震災で若くして亡くなった加藤貴光さんの話を紹介。 お二人は、加藤さんが遺した「平和を願う想い」を受け継ぐため、「加藤貴光折り鶴平和音楽会」の開催や折り鶴再生運動の寄付活動を行っているそうです。
加藤さんへの思いを込めて演奏した「戦人絵巻」。熊本城を守るために戦った先人たちをテーマに、ミニマムズのLento君のホラ貝とともに始まり、馬に乗って駆けているような臨場感ある力強い演奏でした。

<5>
みんなに花を咲かせてくれた坂本さん
5曲目は「華吹雪」。吉川さんは、自身の音楽のきっかけを作ってくれた坂本さんについて語りました。
うまく演奏できた日は「よしよし」、うまくいかなかった日は「よかよか」と温かく励ましてくれた坂本さんは、生涯多くの人に慕われ、会う人に花を咲かせる存在だったそうです。「花が綺麗なのは、一生懸命咲くから。人も一生懸命咲かなんたい」という坂本さんの言葉を受けて作られたこの曲。
子どもの舞踊とともに優しく繊細な笛の音色が響き、風に舞う花が見えるような美しい時間でした。

<6>
震災から立ち上がるために
第1部ラストの曲は「断崖の翼」。2016年の熊本地震で被害を受けた人たちが、何があっても誇りを失わず、大鳥のように翼を広げて飛べるようにとの思いが込められています。空を飛んでいるような心地よいサウンドで、後半の転調ではさらに高く飛ぶようなスピード感を感じる壮大な楽曲でした。


■第2

フルート&ギターのデュオ、アメリカ・ボストンからのゲスト、【トランスコンチネンタルDuo】のお二人が登場。

<1>
トランスコンチネンタル Duo × Viento × Duoの4人で「ラ・マリポーサ」を演奏。フルートとケーナのハーモニーが気持ちよく、会場は手拍子に包まれました。ミニマムズのバイオリンやコーラスも加わり、さらに盛り上がりました。
<2>
トランスコンチネンタルDuoの演奏

お二人による演奏タイム。カバー曲とオリジナル曲を5曲披露しました。

1.スマイル:「辛い時こそ笑って。笑うと気持ちも明るくなる」と梶本さん。軽快で明るい気持ちになれる曲。
2.オデオン:劇場の名前をタイトルにした情熱的なギター曲。メロディーの上がり下がりが気持ちいい。
3.ポンデケージョ:初披露の曲。Igorさんが得意な料理をイメージしていて、穏やかな日常を感じられる1曲
4.セル・エストラー二ャ:「おかしい人として生きる」という意味。テンポよく、フルートとギターの跳ねる楽しい曲。
5.サンバ:ジャズ・ファンなら知らない人はいないと言われている80年代に一世を風靡した「マンハッタン・ジャズ・クインテット」のリーダーで作曲家のデヴィッド・マシューズさんの楽曲。デヴィッドさんは大津町に住んでいたこともあるそう。 お客さんの手拍子とともにリズミカルで楽しい演奏でした。

<3>
2本の笛のかけあい
Vientoのお二人が登場し、トランスコンチネンタルDuoと一緒に「ショパンのワルツ」を演奏。吉川さんと梶山さんの音色のかけあいがあったり、キメがあったりして、聞きなじみのあるクラシックが独特な味わいで楽しめました。

<4>
Vientoアレンジのスコットランド民謡
Viento × トランスコンチネンタルDuoで演奏した竹口さんアレンジのスコットランド民謡「アニーローリー」。 Vientoらしいアレンジの効いた優しく包まれるようなハーモニーに癒されました。

<5>
人生の究極は友情
吉川さんは「人生の究極は友情。異国の地で現地の人と友情を結ぶ。お互いの違いを受け入れ、仲良くなることが大切」と語りました。 その思いを込め、最後の曲はVientoのお二人で「天空の記憶~海都ムナカタ」を演奏。
玄界灘の大波に乗るような力強く優しいサウンドに、子どもたちの天女のようなダンスと太鼓も加わり、華やかで感動的なフィナーレになりました。

アンコール
ラストの拍手が鳴り止まず、アンコールではトランスコンチネンタルDuoのお二人も登場。
「コンドルはとんでいく」を手拍子とともに演奏し、T.V.Pやミニマムズの子どもたちのダンスや演奏も加わって、大盛り上がりでした。

■感想

<感想>
1曲目からViento独特の世界観に惹き込まれました。吉川さんのMCは心に直接届く言葉と声で、森や海、生き物の命を感じるサウンドを聴きながら、明日を生きる力が湧いてくる感覚になりました。ゲストのトランスコンチネンタルDuoさんの演奏もリズミカルで明るく楽しく、終演後もまだVientoの世界に浸っていたいと思えるコンサートでした。

※ 今回の写真は、全て江嵜靖治様が撮影されたもので、許可をいただいて使用させていただきました。