コンサートは、コロナ対策がしっかりなされた中で開催されました。
<前半の1曲>
この曲「Op.18-1」はベートーヴェンがまだ若い頃の作品です。ベートーヴェンは弦楽四重奏という分野に踏み入るのにかなりの意気込み・覚悟があったのでしょう。この弦楽四重奏曲作品18は、6曲からなる作品ですが、この6曲のセットを作曲するのに2年くらいかかっています。全部で16曲ベートーヴェンは弦楽四重奏曲を書くんですけれども、これはそのスタート地点の曲です。なので、これが第1番目に書いた曲と言いたいところなんですけど、実は、第3番「Op.18-3」が一番最初に作曲されました。私が読んだ話によりますと、出版にあたって、誰かが、この「Op.18-1」がオープニングにふさわしいという意見を出して、それでこれを第1番にしたそうです。
<後半の1曲>
この曲は、チェコの代表的な作曲家であるドヴォルザークが、アメリカに住んでいたときに作曲したものです。当時、彼は世界的な名声を受けており、音楽院の学長就任の依頼を受けて渡米しました。しかしながら、激しいホームシックにより、3年弱でチェコに帰っています。短い期間ではありましたが、彼は、そのアメリカにいた間に、彼の代表作を次々と作曲しました。この「アメリカ」という曲もその1つですし、また、「チェロ協奏曲」や、「新世界交響曲」も同時期に彼が作曲した曲です。この「アメリカ」という曲は、その内容がものすごくアメリカ音楽の影響を受けており、また、全ての弦楽四重奏の中でも代表曲の1つといえます。
そして、今後、辰野陽子さん、尾上香織さんお2人へのインタビューを掲載させていただく予定です。
<場所>
会場:レンタルスペース&サロン DOLCE
住所:熊本市中央区本荘6丁目12-31
※ 撮影時は、マスクを外していただいて撮影しています。