音楽

【音楽・詳細版】 Rabbitrio ラビットリオコンサート!  ~ 日本福音ルーテル健軍教会(2024.3.2)~

江津山
江津山
日本福音ルーテル健軍教会で開催された、Rabbitrio(ラビットリオ)コンサートに行ってきました。
龍田川
龍田川
出演は、バストロンボーンの中村元彦さん、ヴァイオリンの船津真美子さん、ピアノの北村明日香さんです。

<第1部>

第一部は
・グノー作曲 アヴェ・マリア
・クーツィール作曲 アレグロ・マエストーソ
・ヘンデル作曲 ソナタ第4番より第1楽章&第2楽章
・ドビュッシー作曲 夢想
・ベートーヴェン作曲 二重奏曲第1番より第3楽章
を演奏されました。

一曲目の「アヴェ・マリア」は3人で演奏され、教会にふさわしいとても神秘的な雰囲気に包まれました。「アレグロ・マエストーソ」はバストロンボーンソロでした。アレグロ(速い)とマエストーソ(威厳に、堂々と)という題名の通りトリッキーでスタッカートの多い場面と、重くかっこいいフレーズが続く場面が交錯され、とても面白い曲でした。
「ソナタ第4番より第1楽章&第2楽章」は3人で演奏されました。当時はピアノではなくチェンバロで演奏されていたそうで、コードを即興で演奏していたため出版社によってピアノ伴奏が違うそうです。それぞれ別の旋律がうまく絡み合い3人のアンサンブルがとても素晴らしかったです。
「夢想」は元はピアノソロ曲ですが、今回3人で演奏されました。有名な月の光と同じ時期に作られたそうで、切なくも幻想的で美しいメロディがとても印象的でした。一部最後の「二重奏曲第1番より第3楽章」はバストロンボーンとヴァイオリンで演奏されました。本来はクラリネットとファゴットの二重奏だそうです。美しいクラリネットのメロディをヴァイオリンで、ファゴットの細かい動きをバストロンボーンでよく再現されていて、とても聴きごたえのある演奏でした。


<第2部>

第二部は
・プロコフィエフ作曲 ロミオとジュリエットより”モンタギュー家とキャピュレット家”
・ブラームス作曲 『4つの厳粛な歌』より第1曲
・クライスラー作曲 愛の喜び
・ハイドン作曲 ピアノトリオ第6番
・モンティ作曲 チャルダッシュ
を演奏されました。

「ロミオとジュリエットより”モンタギュー家とキャピュレット家”」はバストロンボーンとヴァイオリンで演奏されました。CMなどで有名になった楽曲ですが、バストロンボーンの重厚な低音と魅惑的なヴァイオリンのメロディがとても素晴らしかったです。2人(ロミオとジュリエット)の出会いの場が仮面舞踏会だった、ということで、中村さんが仮面を被って登場され面白かったです。「『4つの厳粛な歌』より第1曲」はバストロンボーンのソロでした。実際は声楽のバスで歌われる曲で、ブラームスが最後に作曲された曲で、死をイメージされている曲とのことでした。
「愛の喜び」はヴァイオリンソロで、こちらもどこかで必ず聴いた事のある有名な曲です。船津さんのヴァイオリンがとても華やかで表情豊かで、ピアノもとても美しく、聴いているこちらも心が明るくなるようでした。「ピアノトリオ第6番」は3人で演奏されました。チェンバロからピアノフォルテに移行される期間に作られた曲だそうです。軽やかで風通しがよく、品よく音がコロコロ動く様子がとても心地よかったです。最後に演奏された曲は「チャルダッシュ」でこちらもヴァイオリンのみならず他の楽器でもよくカバーされる有名な曲です。酒場での曲ではありますが、実際ヴァイオリンでの演奏はとても迫力があり、曲の深さを感じました。3人揃っての圧巻の演奏でした。船津さんが会場内を動き回って演奏しており、お客様もとても喜ばれていました。アンコールは熊本にちなんで「あんたがたどこさ」を演奏されました。

<感想>

ラビットリオの由来はラビット+トリオで、3人ともうさぎ年だということでつけられたそうです。バストロンボーン、ヴァイオリン、ピアノというとても珍しい組み合わせのトリオコンサートでしたが、様々な工夫や曲の可能性を感じられるコンサートで、とても見応え、聴きごたえがあり素晴らしかったです。

※ 写真掲載は承諾を得ています。